新コーチングスキルアップセミナー

平成29年度下期 販売士講習会講師養成講座「新コーチング・スキルアップ講座第5回」報告

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こんにちは、東京販売士協会会員の李です。

今回で5回目のスキルアップ講座です。平成29年度下期の講座は残すところ次回で終了となります。あっという間ですね。

 

さて、今回の講座は、下記の通りの流れでした。

◆「マーケティング」科目の前回講義を踏まえて作成した模擬問題の発表

◆「販売・経営管理」科目の検定試験の傾向と受験に向けた対策の講義

◆模擬問題作成グループワーク

 

 

最初の模擬問題の発表では、会員の細谷様、上澤様、金澤様(発表順)が問題を解説頂きました。問題のテーマは細谷様が「小売業のプロモーション」、上澤様と金澤様が「フリークエント・ショッパーズ・プログラム(FSP)」についてでした。

 

細谷様の「小売業のプロモーション」のテーマでは、売場起点の狭域型購買促進であるリージョナルプロモーションの理解を深める出題です。特にリージョナルプロモーションの3P戦略は、来店促進策の「Pull戦略」、販売促進策の「Push戦略」、購買促進策の「Put戦略」で構成されています。

マーケティング科目で「P」のつくキーワードといえば・・・、マーケティングの4P理論があります。確かにこの箇所はしっかり把握しておかないとついつい間違ってしまいますね。

 

続いて、上澤様と金澤様の「フリークエント・ショッパーズ・プログラム(FSP)」の出題テーマでは、さすがに小売業界にいらっしゃる御二人の方がテーマとしていることもあり、試験で頻出のテーマであるとともに実際のビジネスの現場でも重要であると考えられます。

私も小売業に携わっていた頃はFSPについて経営層の方々から耳にタコができるくらい聞かされておりました。

(当時の私は詳細については分かりませんでしたが・・・。)

 

このサイトをご覧になっている皆様には釈迦に説法ですが、「FSP」について簡単にご説明すると、

・概要は、多頻度で買物をする顧客を優遇し、自己の店舗につなぎ止めるための顧客戦略プログラムであること、

・基本的な考え方は、長期的な視点で顧客とのよい関係をつくり、自店に対する顧客の忠誠度を高めること、

・展開においてが大切な事は、「2:8の法則」を基に顧客データを分析し、自店の上位2割の顧客を知り尽くして、どのような特典を提供すればよいのかを検討すること、

です。

(・・・なんて、ちょっと偉そうに説明しましたが、私自身の確認の意味合いで書いておきました。)

 

「FSP」の間違えやすい箇所としては「上位2割の多頻度の来店顧客で、店舗全体の8割の利益をもたらす」箇所で、「もたらす」のは「売上」ではなく「利益」である点です。この箇所は特に強調して解説する必要がありますね。

(多分、私もつい間違ってしまう気がします。)

 

発表を拝聴して気づいた点ですが、実務や実体験を巧みに織り交ぜて解説をされておられることで、理解しやすく納得度が高い解説になっておりました。

解説を行う上で、机上の空論とならないような工夫や心掛けが非常に参考になりました。

 

次に、「販売・経営管理」科目の検定試験の傾向と受験に向けた対策の講義では、常任理事の木下様と内村様の解説です。

販売士ハンドブックの

「第1章 販売員の役割の基本」

「第2章 販売員の法令知識」

「第3章 計数計画の基本」

「第4章 店舗管理の基本」

をレジュメに沿い頻出テーマを中心に丁寧に解説して頂きました。

 

個人的に関心を寄せたのが、「クレームや返品の対応」のテーマです。

なぜなら、小売現場ではクレームと返品の対応に直面し、小売以外の業界でもクレーム対応は少なからず生じますからね。

解説頂いた「クレーム対応の心構え」としては、クレームは的確に対応することによって、顧客との間に信頼関係を生じさせる原動力になること、逆に、販売員のその場主義によるクレーム処理が顧客の不満をあおり大切なお得意様を失う原因になることです。

クレームはお客様の不満であり、クレーム対応はその不満を解消することで信頼関係の構築と強化に繋がる良い機会であると捉えるべきですね。顧客の不満解消を行うことにより商品やサービスの改良に繋がるかもしれませんしね。とても当たり前の対応ですが、言うは易く行うは難しで、ビジネスパーソンとしてのマインドが試される局面でもあります。

 

最後に模擬問題作成グループワークでした。今回も皆様のお陰で楽しくグループワークを行えました。

 

次回は平成29年度下期の最終講座ですが、頑張って参ります。