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東京販売士協会常任理事 財津 永量

日 時
平成20年11月22日(土)午後1時~6時
場 所
東京商工会議所 502議室(東商ビル5階)
出 席 者
大島会長初め 計27名

今回のセミナーは、事前に発表希望と発表内容を公募し、提出のあった方の中から、その内容によって選別された。計5名の方々が選ばれ晴れの舞台に立った。

1.「デジタル家電」時代の「ネットワーク家電」販売のあり方について

講師 池邊 昌弘 氏

家電業界現状の分析とデジタル家電の商品特性そして顧客の変化について簡単に説明の後、企業向け「ITネットワークシステム(ITシステム)」の販売手法と家電小売業の代表格「家電量販店」における現販売手法の特徴そして「ネットワーク家電」時代が到来した場合における販売手法を詳しく分析し、そこから導かれる「新しい家電販売手法」の提示がなされた。
(1)店頭における「コンサルテイング」受付体制強化に対する提案。
(2)「ライフスタイル別パッケージ」の企画提案・拡販への提案。
(詳細は日本販売士協会機関紙「販売士」の2008、3月号に論文掲載)

2.「問題解決型人材の育成方法と企業での適用事例」

講師 伊藤 太一 氏

―1級販売士、社会保険労務士としての実践体験―
1.問題解決型人材の育成プログラムと組織的取り組み
2.改善事例:在庫管理の改善プロジェクトでの適用事例
3.人材育成プログラムでの販売士の活用 以上3項目を中心に説明があった。
問題解決型人材の育成プログラムでは、環境変化に対応した人材育成の必要性や問題解決型人材育成プログラムの概要、そしてそうしたプログラムに対する組織としてのフオロー体制の必要性が説かれた。
改善事例では、A社の事例を挙げ問題点と課題そしてプロジェクト活動の体制構築。次いで問題解決型人材育成プログラムの実施内容と具体的事例を説明。
人材育成プログラムにおける販売士の活用とその「知恵」が要求される場面の考察がなされた。/p>

3.「販売士育成への取り組み」

講師 北田 久雄 氏

-特に力を入れている3つの取り組みー
<取組みの基本的 考え方>
販売士資格制度は、中小小売業で働く人たちの能力・質の向上を狙いとしたもので、基本的な知識がきちんと身についているかを、公に評価するものである。
販売士育成は、社員の成長とともに企業の成長となる。
育成講習会などに携わるようになって30年近くになるが、講座では「仕事の本質を正しく理解し、仕事の場はそれを確認していくとてもよい機会である」ことを、また「学生は、卒業後に必要な知恵を養う、またとない機会になる」ように、取り組んでいる。
1. 「学生の販売士育成への取り組み」
取得した資格が、社会では有効な資格であると理解させる。
学生達に興味を持たせる講習会にするために工夫が大切。
2. 「講師のレベルアップへの取り組み」
講師が勉強不足では受講生の能力アップは望めない。
販売現場の現状を知る努力なしでは、問題が何かを見出せないし、正しい指導も行えない。
3. 「誰もが試みていなかった新たな取り組み」
中高年の人たちに対しても、生涯教育として講座に参加してもらう働きかけを行っている。
外国人(中国人、韓国人の留学生など)に対しても働きかけている。

4.「東京販売士協会で得た「学習機会」を自己成長の糧にする」

講師 齊藤 利行 氏

東京販売士協会に加入して、「ET(エネルギッシュタウン)活動」や「HAPUの会討論会」、「販売士養成コーチングスキルアップ講座」等に参加し、諸先輩と交流するようになったお陰で、何事にも自信を持って話すことがで来るようになったと思っている。
以前は説明会等で、相手にしっかりと話を伝えたいと頭に詰め込んでいたものが、イザ実際の発表となると、うまく話せないことが多かったが、先輩方のアドバイスも得て、経験を積み重ねることで、普通に話せるようになって来た。
とくに北田先生の指導による、コーチングスキルアップ講座を2年間受け、受講者にわかり易く説明するように求められるとともに、ポイントの掴み方や、感情表現の仕方等、講義内容の説明方法だけでない、受講生の気分を盛り立てる方法などのアドバイスを頂き、自らの成長に役立っている。

5.「マーケテイング(販売管理)の総合研究とこれからの販売士のあり方」

講師 財津 永量 氏

錦糸町にある雇用能力開発センター(アビリテイガーデン)でハローワーク求職者のパワーアップ講座を担当しながら、考えて見たことをまとめてみた。

◆1.流通業と小売業との違い◆
流通のポイントとなる、売上高増大、利益増、販売占拠率拡大のため、「質・量・コスト・タイミング・納期」を重点とした効率化、合理化、迅速化、経済性、システム化を追求した「もの」の流れで、情報の高度化、多様化といったハードな仕組みのネットワークが展開され、ダイナミックな流通発展が図られて来た。その反面、最近では大量消費により、量産・量販対応の流通は、業者側に向き過ぎているため、顧客が規格されないものを欲しがっても望めなくなって来ている。
● これに対し小売は「もの」を売るだけではなく、人と人との交流やコミュニケーションで「相互理解や思いやり」「話してよかった」「買いに来てよかった、ためになった」といったソフト面や、ハート面の精神的豊かさを共感・享受する方向にある。「商いは自分自身を売ることだ。物をストレートに売るだけでなく、知り合って気心が分かり、信頼感が生まれて成約につなげるのが本来の商いだ。成約に結び付けるものは絶対売る!といった信念と粘りだ!」といった大先輩の話を聞いたことがある。生活者志向では、人と人との心の通い合いを通して満足感や充実感を与え快適な生活をエンジョイさせることが小売の秘訣である。

◆2.これからの販売士のあり方◆
● 人を育てる方策の中で、最近「コンピテンシー」の重要性が唱えられている。これは「高業績者(いわゆる優れ者)の行動特性」といわれるもので、これによると、人間の能力には知識係数(IQ)と感性係数(EQ)があってその比率が3:7の時が「優れ者」の条件に叶うとされている。つまり、知識を持っていても、実際に行動し体験したことを応用し役立てて行けないと優れ者として本領を発揮することは出来ない。
● 販売士は「勉強して資格を取ってから人に教えていく」といった資格とは異なり、販売の仕事に従事しながら、より内容を深めるために資格を取って実践の仕事に役立てることが重要で、コンピテンシーの考え方をそのまま応用して欲しい。存在感のある販売士は、より活躍の場を自ら作って行き、求められ頼られる販売士として次の4つの行動特性が必要と考えられる。
(1) 将来への展望やビジョンを描き、目標管理の企画や行動計画をつくれる・「企画特性」
(2) ものごとを理論的に考え、本質を見抜いて果敢に行動出来る・・・・・・「行動特性」
(3) 自分ならではの持ち味や特性を磨き、独自の能力や違いを発揮できる・・「独自特性」
(4) コミュニケーション能力に優れ、全体の力を発揮出来る・・・・「ダイナミック特性」

※ 以上5名の方々が発表した後、質疑応答の時間を設けて発表内容のフォローがなされたが、活発な意見交換がなされた。
セミナー終了後交流会となり、席を変えて立食による相互交流が行われた。