会員企業訪問記

ライオン株式会社

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東京販売士協会 常任理事 上野 擴

1891年創業のライオン株式会社は、社内での販売士資格取得推奨は勿論、卸店にも昭和54年以降販売士2級および3級の資格取得のための通信教育を積極的に支援している。今回、社内の2級資格保持者を訪ねると共に、卸店への支援について取材した。

トイレタリー、一般用医薬品、機能性健康食品でおなじみのライオン株式会社は、「快適生活産業」「環境対策先進企業」「企業文化の活性化」の3つのビジョンを掲げ、企業経営に邁進されています。
一方、消費財関連企業として、常に消費者の価値観やライフスタイルの大きな変化の中で、常にニーズやウオンツなど、暮しに夢を広げる商品、サービスの提供、また高品質・高機能は勿論、新しい生活価値を提案する付加価値の高い魅力ある商品作りを目指しています。そのために、多様化・高度化した顧客のニーズを的確に捉え、豊富な商品知識や顧客に配慮した接客技術を武器として、ニーズにあった商品を提供すると共に、商品の開発や仕入れ、販売、物流などを効率的かつ効果的に行うことのできる「販売のプロ」としての販売士資格に注目しています。

今回、ヘルスケア事業本部 オーラルケア事業部 販売企画担当の金子智之さんにお会いしました。
金子智之さん写真
金子さんは、あるきっかけで子供の頃から販売の仕事が大変面白いと志をし、大学でも商学部を専攻しました。
そして通信講座を通じて既に在学中に販売士2および3級を取得。氷河期だった就職でも狭き門をくぐって見事、ライオン株式会社に入社。今、卸店さんや消費者向け販売促進担当をしていますが、仕入計画や販売促進ツールの支給・使い方等販売士資格と知識を生かして、実効のある仕事に、毎日喜々として精を出しています。一方、国内300弱ある卸店さまには、「ライオン実務研究会」を結成して、会員を募集し、毎年販売士2級並びに3級資格取得の支援を積極的に実施。その歴史は昭和54年からに遡り、毎年2級および3級の販売士を多く輩出しております。通信講座を利用し、スクーリングは、東京始め、札幌、大阪、福岡など全国7会場で実施し、2級は8月に2日および3級は5月に1日間熱気の帯びた講義が行われます。ライオン株式会社では、通信教育費の一端の負担や、合格者への記念品の贈呈など卸店様への福利厚生の一環として、また当社の製品のコンサルティングセールスマンの育成施策として、今後も継続して行く予定です。
日本の消費者は極めてデリケートであると共に消費者の個性化・多様化は日々進展しているといわれている。
消費者に最も近い商品を生産する企業として、SCMやDCMによって、バーティカル・インテグレーション(企業間の垂直的協業)を実施していくためにも、社内および卸店様の公的資格・販売士を重要視し、優れた販売員の養成を目指していきます。

[ライオン株式会社企業メモ]
ライオン株式会社写真
創 業;1891年
資本金;344億3,372万円
代表者;代表取締役社長 藤重 貞慶氏
従業員数(連結);5,774名
売上高;3,382億円
(データは平成20年12月31日現在)